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人口減少社会がもたらす不動産市場への影響

現実味を帯びてきた少子高齢化社会。初婚年齢が上がり「一生独身でいい」という若者も増えています。人口減少がすぐそこまで迫っている今、消費全体の縮退が懸念されています。そこで今回は、少子化つまり人口減少が不動産市場に与える影響を掘り下げていきます。

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東京オリンピックで浮かれてはいられない

2020年、東京で開催されるオリンピック。しかし2020年というのは、人口減少においても大きなターニングポイントとなる年です。あまり知られていませんが、2008年頃から人口減少に転じている日本において、このまま策が講じられなければ2050年には9700万人、2100年には5000万人にまで、人口が急減すると予想されています。

2030年には全国で人口減少がスタート

東京・大阪・名古屋という三大都市を除けば、既に地方都市では地価や不動産価格の下落が始まっています。ただし、近年の東京への企業の本社移転などが進行している影響で、関西から首都圏への人口流入が始まっています。 大阪から住み心地の良い滋賀県へと移住する層も出ているため、関西エリアの不動産価格は、三大都市圏の中で最初に下落すると予想されています。このペースでいけば、2020年までは首都圏への人口流入は増加の傾向にあるものの、首都圏ですら楽観視できないのが、人口減少という問題です。

具体的にどうなっていくのか?

人口が減少することで、不動産市場ももちろん影響を受けます。既に空き家が問題となっていますが、後10年もすればさらに事態は深刻化します。これらの問題にさらなる影響を与えているのが、非正規雇用の増加です。多額のローンを背負ってまでマイホームが本当にいるのか?結婚をしない若者が増えている中、守るべきパートナーやマイホームが無い以上、非正規雇用で十分なのでは?という考えが浸透しています。

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人口減少により、マイホーム購入適齢期の層自体が減少するのに加え、これらの非正規雇用を望む層がさらに住宅市場の動きを鈍くさせます。首都圏ですら、現在の状況で住宅が足りている状況です。そのため人口が減っていけば、確実に厳しい状況が始まります。もう少し踏み込んでいえば、少子高齢化の影響で、現役世代には重く社会保障負担がのしかかるため、経済活動が停滞します。そのためGDPの下落が始まり、地価の下落が避けられません。

マンションよりも一戸建てが危ない

ライフスタイルは常に変化を続けています。生涯独身や核家族など、今後の流れからいえば、一戸建てへの需要が落ち込むことが容易に予想できます。衣食住は私たちが生きていく上で欠かせない3つの要素です。超高齢化社会の重荷がのしかかるため、最も高額かつ購入をしなくても生きていける部分に、誰がローンを組んでまで家を買うというのでしょうか? 利便性の良いエリアにあるマンションは商品価値が残っていきます。しかし郊外の一戸建て住宅が少し問題です。もちろん人気エリアなどにある一戸建て住宅は別ですが、現在既に空き家になっている場合には、早急に手を打っておくべきといえます。多額の税金を投入して空き家問題に取り組んでいる現状からも、その深刻さを感じ取ってください。