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広告で見かける「マイホームが月額XX万円で購入可能」の信憑性は?

チラシで見かけた「月額7万円で住宅購入が実現」という謳い文句。それなら今の家賃と一緒だし、購入できる!いや、待てよ。でも、裏があるのかも…確かにおいしい話ではあるものの、その信憑性が気になるものです。そこで「本当にその金額で購入できるのか?」を検証してみます。

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月々たったの7万円で住宅購入!?

よく見かける「月額XX万円で住宅購入」の広告。本当にそんな金額で、マイホームが手に入るのでしょうか?では、先日見かけたとある物件を例に出して検証してみたいと思います。 <広告内容> ・新規分譲物件/価格2750万円 ・頭金なし、ボーナス返済なし ・返済月額7万3533円 ・金利/0.675%(変動型) ・返済期間/35年 7万円程度であれば、賃貸物件に住んでいる方の家賃程度、もしくはそれ以下の金額です。本当にこの金額で購入できるのであれば、かなりおいしい物件といえます。実際に計算をしてみると、これらの計算に誤りはありません。つまり本当に、たったの7万円で新築物件が購入できるのです。

隠されたリスクはないの?

一般の消費者から見れば怪しげに映るこれらの広告も、他の物件と何ら変わりはありません。しかし、変わりがないということは、他の住宅ローンと同様の指摘ができるということです。たとえば、自営業者などの収入が安定しないタイプの方であれば、金利の優遇幅が変わってきます。そのため月額負担が大きくなってしまう可能性が出てきます。 ですが、自営業者であってもポイントを押さえていれば、審査を問題なく通過させることができます。税金対策のために少なく申告している所得を修正申告する、事業資金を借りている収支状況を正しく把握している銀行担当者に相談し融通してもらうなど、策を講じることは可能です。 また、先ほどの事例の場合、変動金利型のローンになります。そのため経済情勢によって金利が上がってしまうリスクが出てきます。仮に金利が3%にまで値上がりをしてしまえば、返済月額が10万円まで跳ね上がってしまいます。

変動金利型を選択しても問題のない人

総返済額が低く見積もられている変動金利型の住宅ローンにはリスクが伴います。そのため、それらのリスクに対応できるタイプの世帯でなければ、何か起こってしまえば、すぐに返済を滞らせてしまいます。 まずは「返済負担率が低い」ことが前提です。年収に占める返済負担の割合が低く、仮に返済額がアップをしても柔軟に対応できることが不可欠です。上記の例を出してみると、月額返済が7万3533円であるため、年間返済額は約88万円。返済負担率が余裕をもたせて25%以下であることが好ましいとされます。今回のケースで計算をしてみると「年収300万円…約29%」「年収400万円…約22%」「年収500万円…約18%」となります。そのため年収400万円のラインが基準とされます。 しかし変動金利においては、大幅な金利上昇が起これば、返済額を増やさなければ借り入れ元本がなかなか減らないという状況にも陥ります。「未払い利息」という当月分の利息すら支払えない事態をも起こりえます。そのため返済負担率はもちろん、大前提として繰り上げ返済が可能な人にこそ選ばれる金利タイプです。そして何よりも、金利上昇の影響に左右されない、短期間での完済が望ましいとされている方法であるため、今回の35年ローンは、支払能力に不安のある方には、あまりお勧めはできません。

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月額7万円以外にも諸費用が必要

そして忘れてはならないのが、諸費用の問題です。住宅の購入には、「仲介手数料」や「保証料」などが発生するため、住宅価格の3~8%程度の手持ち資産が必要になってきます。3000万円の住宅であれば、頭金以外にも100万円~200万円程度の準備金を支払わなくてはいけません。 また毎年発生する「固定資産税」により、年間十数万円という費用がかかります。そしてマンションであれば毎月の「管理費・修繕積立金」や「駐車場代」などが数万円かかってしまいます。そのため賃貸と同じ額の負担しかかからないという認識では、十分な貯蓄のない方はすぐに支払いが厳しくなります。月額のローン負担は7万円というのは事実であっても、他の費用にも気を配り、その上で購入の可否を判断しましょう。